写真提供:日本で一番高地にある菅平グリーンゴルフ(長野県・峰の原高原)

基本理念

紅葉こうよう 98歳時の書

皆様方には益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
昭和60年6月1日に、日本ティーチングプロゴルフ協会(JTPGA)を旗揚げしてから、早いもので30年近くになりました。
昭和30年〜40年時代のプロゴルフの世界は、とても徒弟制度が厳しく閉鎖的で30歳以上は、プロの受験もできない時代でした。しかし時代は変わり、今では高校在学中にゴルフのプロになれる時代になりました。
更に、オリンピックにもゴルフの競技が増え、プロも参加できる出来る時代になり、近年、日本国民のスポーツへの機運が高まり、野球、サッカー、ゴルフ等、有名なプロの選手が海外で活躍する時代になりました。
中高年に於いては、「医療費削減の為」にも、国の政策として、大いにスポーツを奨励しております。その為には「スポーツ指導者」の育成が急務であります。物があふれ、便利な生活になる半面、家族の会話が少なくなり、テレビニュースでは、悲惨な事件ばかり! うかつに悪いことをしている他人の子供も注意出来ない時代! 人の裏切り、約束、誓約、責任等の言葉も死語になりつつあります。思いやり優しさの心を失いつつある日本人!「世界から礼儀正しい日本人」と言われていたあの時代に戻れないのか?
人を教える仕事を生業として生きる為には、ゴルフの技術も必要ですが、習う人を、如何に上手くさせるかを真剣に勉強することです。
教えた人が上手くなると、いつの間にか自分自身の技術も上達するものです。
当協会は、ゴルフの指導者を育成する団体であり、ゴルフの技術が上手いだけの人を求めてはいません。
ゴルフの指導者として基礎知識の勉強、技術の研鑽はもとより、一般社会人としての倫理、道徳等を礼節! 感謝! 責任! の基本理念を、勉強する団体を目指しております。
世界で活躍する「宮里 藍ちゃん」「石川 遼くん」を育てた父親の「宮里 優プロ」「石川勝美プロも当時は有名なプロではありませんでした。しかし自分で勉強してきたゴルフの知識に、絶対的な自信を持って真剣に教え、限りなく深い愛情を注ぎ、投げ出すことなく子供に接してきた結果、世界で活躍する大輪の花が咲きました。そこには、父親としての「我慢」「忍耐」等の様々な葛藤があったと思います。
当協会のA会員である二人の父親は、日本のゴルフ界の宝であり、当協会のレッスンプロ会員達の誇りであります。彼等のような人材が、これから一人でも多く当協会より輩出することが私の念願であります。
今後とも微力ではございますが、ゴルフ界のお役にたてるよう、誠心誠意頑張る所存です。
何卒、皆様のご理解とご支援、ご鞭撻のほどを末永くお願い申し上げます。

平成26年5月吉日

一般社団法人
全日本レッスンプロゴルフ協会

会長  岸 隆雄